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イジらないで、長瀞さんが最の高だった
「いなくなれ、群青」感想

イジらないで、長瀞さんが最の高だった

はい、というわけで。

Twitterでオススメされた「イジらないで、長瀞(ながとろ)さん」という作品がオタクの心に刺さりまくったので記事にします。

ざっくり内容を紹介するとコミュ障で漫画を描くことが趣味の主人公(高校二年生)がひょんなことから後輩のドSな女の子(黒髪褐色美少女)に目をつけられつきまとわれイジられまくるというなんだここ、天界か?と一部の業の深いオタクに錯覚させるようなサイコーの内容です。

まあこんな美少女が陰キャオタクに興味持ってちょっかい出してくれるっていうのは確かにキモい妄想かもしれません

でも創作の中でくらいオタクの妄想が形を結んでくれてもいいじゃないかっ……!

構図としては「からかい上手の高木さん」に似ているように見えますが、細かな点がいろいろと異なります。

まず年齢設定。「高木さん」は中学生ですが本作の二人は高校生です。
それから主人公の性格も大きく異なります。「高木さん」の主人公西片くんは、ザ・純朴な中学生男子という感じ。単純かつお調子者のところがあり、高木さんにやり返そうとして更にからかわれるという流れがテンプレートになっています。

しかし本作の主人公であるセンパイはコミュ障むっつりスケベオタクという、より"絞られた"設定になっています。今のところ長瀞さんに仕返しをしようとする描写もありません。仕返しするどころか泣かされてるし。

ヒロインも"からかい上手"の美少女高木さんよりも、どちらかといえば「やんちゃギャルの安城さん」の安城さんに属性が近いかもしれません。

やんちゃギャルの安城さん 1 (ヤングキングコミックス)

やんちゃギャルの安城さん 1 (ヤングキングコミックス)

というわけで「長瀞さん」と「高木さん」は、一見設定は似ているようで、狙っているターゲットはおそらく異なっていると感じます(タイトルを寄せてきたのは敢えてかもしれませんが)。

ドS年下ギャル美少女にとことんイジられたいという業の深い願望が顕現したような本作ですが、導入はいわゆる落ちモノの類型だと思います。

ストーリーの導入部分において、平凡な主人公のもとに魅力的な異性が突然現れるところから物語が始まるというもの。

落ちもの - Wikipedia

うる星やつら、ラピュタ、ああっ女神さまっ、などなどこのパターンはかなり前から繰り返し使われてきており、(少なくとも冒頭部分において)特に魅力が感じられない主人公が美少女と出会うには都合が良いのでしょう。

というかこういった作品において、主人公出だしからいきなり魅力溢れる人間ではダメなんですよね。業の深いオタクをターゲットにしているわけですから、何の個性もないどころかマイナスに振れてるくらいの人物じゃないと、読者は感情移入がしづらいのです。

また途中で長瀞さんがナンパ男をいなすのを、主人公がコッソリ見ているという場面があります。これは斎藤環が提起した「戦闘美少女」にも通ずるものがあるかもしれないです。

要は、自分は戦わず、強い美少女を見守る。でも興味や好意は持たれたい、という。

うん、ここまで言っちゃうと言い過ぎな気もしますが、盛ってるにしろそういう願望を抱いている層に落ちモノや戦闘美少女の類型は刺さる気がしますね。

いわゆる草食系とはまたちょっと違った、どこまでも都合の良いやさしい世界を求める願望な気がします(それに対しアスカはまごころを君にで「気持ち悪い」と吐き捨てたのだろうか)。

などと自己批判的に考えるとたいへん業が深い歪んだ願望を抱いているようにも思えますが、自分に都合の良い妄想をしたっていいじゃない。にんげんだもの。昔からある白馬の王子様が〜ってやつもよくよく考えたら似たようなものじゃない?

そういうわけでナヨっちい男はダメだ!!グイグイ引っ張ってかなきゃ!!!って人にはまったく刺さらないと思うこの作品ですが、真逆の人にはザックリ刺さります。

刺さる方だと思われる方はぜひ読んでみてください。

おわり

イジらないで、長瀞さん(1) (マガジンポケットコミックス)

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イジらないで、長瀞さん(2) (講談社コミックス)

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