シン・エヴァ観たので取り急ぎ覚えていることから考察を走り書き。あとで体裁整えるかも。
以下おもくそネタバレあります。
まず、シン・エヴァより以前から新劇には疑問が二つあった。
「これ顔見知りのおっさんおばさんの内ゲバに人類とかチルドレンたちが巻き込まれてるだけじゃね?」
「シンジくんよりゲンドウのが主人公っぽくね?」
結論から言うとそのどちらもが今回解消された。
ループ世界なのでは?という考察は以前からあったが、ループ世界というよりルート分岐のあるギャルゲー的な物語世界だった、というほうが構造を現す言葉として適切だと思う。
今回のルート(新劇)ではやはりゲンドウが主人公的立ち位置だった。失った最愛の人と再び巡り会うまでの物語。ゲンドウを軸としたセカイ系。だから全人類が関わるはずのストーリーにゲンドウの知り合いばかりが絡んでくるのも当然なのだ。
それから、カヲルくんと同様シンジくんもまた狂言回し的立ち位置だと明かされた。シンジくんが狂言回しなら、エヴァは文字通り物語を動かす機械仕掛けの神、デウスエクスマキナだろう。
シン・エヴァンゲリオン劇場版、いや新劇全体の主軸、テーマは「子供から大人への成長」だと思う。
そのことが展開からも示唆されていたように思う。
最後の声変わりしたシンジくんはまさに子どもから大人へ移行、あるいは踏み出したことの象徴だろう。
テーマが「子どもから大人への成長」と書いたが、しかし、ここまで書いて邪推とも言い切れないことに気づいてしまった。
初恋を知り、闘争を知り、逃避から立ち直り、他人の想いを受け入れ、失恋を経験し、親と向き合い、暴力を捨て、対話に臨み、虚構を捨て、物語世界から脱却し、声変わりをし、階段を上り、最後には文字通り現実(実写)世界へシームレスに旅立つ……
そしてエヴァヒロインの代名詞であるレイやアスカではなく、マリ(マリア)の手を取ったこと。
これ、「いつまでも虚構(エヴァ)に浸ってないで現実を見て大人になれよ」ってことでは???????