瑠璃宮夢幻古物店
今回は「瑠璃宮夢幻古物店」という漫画をご紹介します。

- 作者:逢坂八代
- 発売日: 2014/06/30
- メディア: Kindle版
ジャンルはホラー×サスペンス。全七巻で完結済みです。
CLAMPの『XXXHOLiC』や「世にも奇妙な物語」が好きな方はきっとハマるはず!
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瑠璃宮夢幻古物店のあらすじ&見どころ
美人店主・瑠璃宮真央が営む、静かな住宅街の片隅にひっそりと佇む古物店。近代物から古作まで幅広く取り扱うその店にやってくるのは、地味で冴えない女、愛妻を亡くした男、友達が出来ない少女…。呼応するかのように品物を手にしては店を後にする。しかし、その古物たちの取り扱いには十分な注意が必要だった…。奇妙な力を秘めた古物を手にした客達が向かうのは、天国か地獄か。謎の美女と古物が誘うホラーサスペンスストーリー。
Amazon 商品紹介より
「瑠璃宮夢幻古物店」の主人公は、ミステリアスな美女・瑠璃宮真央。彼女は閑静な住宅街の片隅にひっそりと佇む古物店を営んでいます。
瑠璃宮が管理する古物には、不思議な力を持った物が多く、所有者の使い方次第で幸福にも不幸にもなってしまいます。
手にした者の心を映す鏡、記憶を掘り起こすシャベル、絆や縁を切ることができるハサミ、不快な思いを吹き飛ばす扇子、相傘した相手と必ず別れることができる傘……。
瑠璃宮は古物を受けとったお客さんに、そういった効果があることをはっきりとは伝えません。
「こういうことしてはいけませんよ」という忠告をするだけです。
その忠告を素直に聞いていれば古物の力は所有者を良い方向に導いていくでしょうが、聞かなかった人やアクシデントでしてはいけないことをしてしまった場合、人が物に振り回されたあげく思いもよらない結果になってしまうのがこの漫画の醍醐味です。
個別の話の結末はバッドエンドが多く、人によっては後味が悪いものとなっていますが、ここで終わりではありません。そうなってしまった人たちが再登場し報わる話もあります。
1話完結に見えますが、点在しているストーリーが繋がり一つの物語になっているのです。
また瑠璃宮の弟子となった少女・要は1話から登場していますが、彼女が古物の影響で変貌してしまった家族を支えながら瑠璃宮のもとで働き、古物商を通して人と交流する機会が多くなるにつれて彼女自身がこれからの人生をどう歩むのか……その様を見届けるのも作品の見どころです。
さて、不思議な古物は瑠璃宮のお店以外にも存在しています。
「古物を手にした途端、周りの人たちが変わった」、「いわくつきの遺品があって引き取ってほしい」、そんな悩みを持つお客さんの相談を受けるのも瑠璃宮の仕事です。
そして原因が古物にあった場合、所有者から許可がでれば瑠璃宮が回収する……。この「不思議な古物を回収する」ことこそが瑠璃宮の真の目的です。
なぜ不思議な古物を回収するのか。
それはとある人物が多数の古物を製作したことにあるのですが、瑠璃宮の過去に大きく関わっていますので、この辺はぜひお読みになってご確認下さい。
雑感など~まとめ
古物によって抱えてた悩みを解消して健やかな生を終えた話もいれば、悲惨な結末へとなってしまった話もいます。
店主・瑠璃宮のスタンスはよく言えば不干渉で見守る、悪く言えば放置です。
古物商の瑠璃宮を中心に、彼女が売る古物が人にどのように影響するのかを見ているのがとても楽しみでした。
道具そのものは悪くなく、所有者次第でどうにでもなるので人の心が試される感覚と、道具に流されるままにいってしまう人の弱さ、また道具を自分の為だけに使い他者を陥れる人の怖さも相まって、「人間はこの世で最も恐ろしい」と言われるのもうなずけます。
人は常に物、道具とともにあります。
道具は私たちの生活に必要だから作られ、所有者が亡くなっても、道具は他の人に渡り役に立つでしょう。
作品に出てくる古物たちは、人によっては良いようにも悪いようにも出来ます。
危ない目に遭わないよう壊してしまおうとする人が登場しますが、しかし瑠璃宮は「自分が管理する」と破壊を止めます。
瑠璃宮の信条は道具を壊さないことなのです。
それが意味することは何か。そして瑠璃宮の正体は。それはぜひその目で確かめてみて下さい。
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- 作者:逢坂八代
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