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「ついてくるもの」感想(ホラー短編集)

「ついてくるもの」感想

わりとガチめのホラー短編集「ついてくるもの」を読み終えました。
作者は三津田信三。表題作を含む七篇が収録されています。

1.「夢の家」
2.「ついてくるもの」
3.「ルームシェアの怪」
4.「祝儀絵」
5.「八幡藪知らず」
6.「裏の家の子供」
7.「椅人の如き座るもの」

内容としてはいわゆる"実話系"の怪奇譚で、物書きである作者が、かつて取材等を経て見聞きした話を紹介する、というテイ。
ひたすらに恐怖を煽る演出が繰り返されるというよりは、全体的に気味の悪い、嫌な雰囲気がジワジワ拡がっていくような話が多かったです。

特に五話目の「八幡藪知らず」は短編としてもかなり良かったです。
得体の知れぬ怪異に対し誰もが恐怖心を抱きながらも、プライドや好奇心、仲間外れにされたくないといった様々な心理から禁忌に足を踏み出してしまいます。
ジワジワと恐怖を煽る前中盤から、禁断の地での描写、そしてもう一つおまけとばかりにダメ押しで締めるラストまでと非常に鮮やかな構成でした。

三話目の「ルームシェアの怪」も、実際にありそう、起こってもおかしくなさそう、と感じさせるリアリティがあって非常にゾッとする話でした。

全体的に、「おかしなこと」は起こるものの、怪異そのものが姿を見せたり、その正体が細かく描写されることは無いかたちです。
それゆえ怪異の気配や息遣いだけが直ぐ側で聞こえるような、とても気持ち悪い(褒め言葉)怖さがある作品集です。

ゾゾゾっとする日本的な恐怖を感じさせる作品であり、ホラーではあるもののグロ・スプラッタが無い点もポイントのひとつです。

様々な記事やサイトで高評価を得ているこの作品、噂に違わぬ秀作でした。
おすすめです。

ついてくるもの (講談社文庫)

ついてくるもの (講談社文庫)